月餅

この季節になると福臨門の厨房ではコ~ンコ~ンと月餅を作る大きな音が鳴り響きます。

旧暦の8月15日、今年は9月14日が中秋節。中秋節には中国で豊作を祝い、満月を愛でなが家族みんなで月餅を食べる風習があります。

少しだけ月餅の話をすると、月餅には广式月餅、苏式月餅、京式月餅などいろいろな種類があります。福臨門で作っているものは广式の蓮の実餡に塩漬けのアヒルの卵が入ったものです。広東語では「蛋黄蓮蓉月餅」といいます。

中国の各地では雲南省の雲南ハム入り月餅などその土地の名産品などを入れたユニークな月餅もあるそうです。広東省など南の地域では餡も皮もしっとりとした月餅が一般的で北に行くにつれて北京などでは固めの餡のなかにナッツなどを入れた月餅が主流なようです。日本で買うことの出来る月餅は主に北京スタイルの固めの餡が多いのではないでしょうか。

福臨門では毎年中秋節の1ヶ月ほどまえから各店で月餅を作っています。


蓮の実餡           皮

月餅作りで一番難しいのはしっとりとして口のなかでとろけるような皮を作ることです。1年間大切にねかせた糖膠(トンガオ)という砂糖(シロップ)をベースに新しい砂糖を1日3時間つづ4日間かけて少しつづ煮込んでいき皮に使う砂糖を作ります。これに小麦粉を加えて皮を作ります。

 
蓮の実餡にアヒルの塩漬け卵を入れ、皮で丁寧に包みます。

  
出来上がったものを木型に入れ形を整えると福マーク印の月餅になります。
皮がとても薄いのできちんと包まれていないと餡が出てきてしまったり、やぶれてしまったりなかなか大変そうな作業です。


型をとって月餅はオーブンで焼き上げられ、数日間寝かせます。


そして完成!

月餅の皮や餡の作り方はいろいろありますが福臨門ではより美味しい月餅を作るためこの方法で作っています。1年という時間をかけて準備をし、一つ一つ手作りした福臨門の月餅。ぜひご賞味下さい!!

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